和田「勉強するっていう,ヤル気みたいなもん,ってあんのか?」
A君「え?,なんなん?」
和田「せえから,やる気っちゅうもんがあるんか,って聞いてんねん?」
A君「え?・・・なんなん?」
和田「だから,どないなんや?」
A君「そんなん気にしたことないわ。」
和田「なんでなんや?」
A君「え?!。う~ん,よう分からんけど別にそんなんどうでもいい。」
和田「ほんなら,勉強するん好きか?,嫌いか?」
A君「え?,今日なんなん?,なんでそんなん聞くん?」
和田「ええから,教えてくれ。」
A君「どっちか言うとあんまり勉強するんは好きやないわ〜。お菓子食べながら前みたいにダラダタしときたい。」
和田「顔にブツブツが出た時みたいにかいな?!」
A君「うん。ま〜そうやな〜(笑)」
和田「ほんならずっとダラダタしといたらええんちゃうんか?!,それでもなんで勉強するんや?」
A君「ええ〜〜?!,ダラダラばっかりしとったら腐ってまうやん。勉強するん好きやないけど,せんとアカンしな〜。」
和田「どうせ◯◯高校いってチヤホヤされたいだけなんやろ?」
A君「うん。ま〜そんなことないけど〜〜。う〜ん(笑)」
和田「大丈夫。人間はチヤホヤされるんが好きな生き物や。その気持ちは正常。でもま〜俺はチヤホヤされるとか,どうでもええけどな。まったく意味のない感情やわ。人は理想ばかり追い求めて,その結果うまい具合にいかんかったら,怠け者になっちゃうねん。ダラダラするんは楽チンやからな〜。どうせ,おまんもそんな感じちゃうんかいな〜?」
A君「ちゃうで。ダラダラ怠けてばっかりしとってもしゃ〜ない。そんなヤツいっぱいおるけどな。周りの連中とか大概やで。勉強せんと試験受けて点数とれへんかったら和田先生にブチ切れられるし,その時はホンマに泣きそうなるし,実際泣かされた。それでも勉強やってて試験でうまい具合に出来へんかったら,先生にブチ切れられた時よりも,何か凹むねん。うまいこといかへん事ばっかりやし,しんどいことばっかりやけど,やらな進まんやん。中途半端に手抜いて試験受けようもんなら和田先生のことが頭の中でパンパンになって,もうホンマに生きた心地せんで(笑)」
和田「なるほどな〜。ほんなら,ええ点とったんねん,みたいに思ったりするん?」
A君「何言うとんよ。よ〜そんなこと言うわ。そんなん考えてる余裕なんかないで。和田先生が出してくれる宿題やってるだけで必死や。て言うか試験前にいっつも計画立ててくれるやん。そんなんを目の前でピリピリしながら創られてたら,絶対にせなアカン,って思うわ。」
和田「宿題だけやっとる,っていうことかいな?」
A君「え?!,て言うか,それ以外何が出来るん?!。そんなん時間無いで。何も出来へんって。必死で宿題やってるだけやわ。言われた事をやらんかったら,前みたいにホンマ酷いめに合わされるからな・・・汗。あれはもう嫌や。和田先生からカチわめかれてボロクソやわ。ムチャクチャ言われ過ぎてエグさ半端ないけど,絶対に正しい事を言うてるんは間違いないもん・・・汗。もう何も言い返されへんようになるで。大人でも言い返すん絶対に無理やと思うわ。メガネ外した時が危険信号やねん(笑)。せやけど今やから思うねんけどな。学習塾の入塾テストに落ちてホンマに良かった,と思ってるねん。塾行ってたら,絶対にこんな感じにはなってへんかったわ。自分でも分かるねん。」
和田「何かあってボロクソ言われるんはしゃ〜ないで。俺の育ちはあんまり良くない(笑)。ほんで序でに聞きたいんやけど1学期の中間テストの時は,どうやったん?」
A君「怒らへん?」
和田「怒らへんから言うてみぃ〜って。」
A君「とにかく勉強するんがめんどくさかってん。ぜんぜん勉強せ〜へんかったわ。さすがにこれだけは絶対に親には言われへん(笑)言わんといてよ。」
和田「わかってる。なんで,あの時,きちんと説明せんと黙っとったんや?」(*既に報告書で一部始終を報告済み)
A君「もうほんまに言い難くかってん。黙っとくしか出来へんかったわ。でも分かってん。黙っとってもええことない。あの時は何かアホみたいやったわ。」
和田「後もう1つだけ教えてくれ。試験一週間前に勉強する時間が10時間程しかなかったら,どないや?」
A君「5教科で?」
和田「そうや。」
A君「5教科で,この宿題の量?」
和田「そうや。」
A君「そんなん絶対に無理やわ。仕上がらんって。だって先生!,単語1語とか問題集1ページとか,の仕上げる時間を分単位で把握しとるやん。僕の自由時間いっぱいを勉強する時間で埋められてる計画やろ。俺テスト前に自由ないねんで。ほんまに助けてほしい。」
和田「ちゃんと勉強やってんねやな〜?!」
A君「当たり前や!,よ〜そんなん言うわ。隠したって隠しきれへんて。バレた時ほんまに最悪やもん。せやけど,そんなん仕上げれるヤツおるん?」
和田「わからん。わからんけど俺やったらひたすら仕上げようとするやろな〜。でも恐らく完璧には仕上がらんはずや。500ミリリットルのペットボトルに1リットルの水は入れられへんからな〜。でも何とかするよ。」
A君「どないするん?」
和田「簡単やん。少しだけ捨てて入れれるだけ入れるわ。」
A君「すごいな。」
和田「入れ方考えてる間に時間ばっかり過ぎて,入れる機会を失うやろ。ほんならペットボトルには一滴も水が入らん。ペットボトルに水を入れんといかんのに一滴も水が入らんのや。喉の渇きを訴えてる人の役に立つことは絶対にない。」
A君「ほんまや。」
和田「ちょっとぐらいのリスクは負わんとな〜。少しぐらい水が溢れたから,といって微動だにしとったらアカンのや。分厚くいってナンボや。学校は戦場やぞ。」
A君「ムチャクチャやな(笑)。でも何か分かるわ。」
13歳の中学校1年生と36歳のプロ家庭教師である和田成博とのヤリトリ。
この会話から多くの事を学ぶことが出来るはずです。本当に良い機会でした。