トツゲキ人生「無茶」

トツゲキ人生・シーズン3

11月に入った途端、私も周囲も何もかもが怒濤のような勢いで、とても静かに動き出していた。自分自身を追い込む良い機会であるのは言うまでもない。そんな訳で頭と体と心を徹底的に痛め付けるべく目標を定めた。今月中に4つの大切なコトを仕上げてやる!、と心に決めた。スタッフ各位の手元を最高に便利な状態にする、オンライン家庭教師を日本全国対象として具現化する、会社における意識ベクトルを構築する、そして最後に、大阪進出に望みを掛けて本格的に戦略を注力する、というものだ。善は急げ、とばかりに決めた瞬間からその一途はスタートした。

まずはiPadを日本全国から手当たり次第に掻き集める、という作業に没頭した。段取りとしては単純だ。片っ端から、という具合で1台入れればまた1台といった具合に手配する。正直、何台入手しているのか分からなくなるぐらい入手していたので、その時はiPadでデスクがごった返していました。ネットオークションやらAppleユーズドやらAmazonユーズドやら、とにかく安価で美品なモノならば何でも良かった。これはスタッフ1人あたりの紙やインクそして切手といった損耗経費の節約と各作業時間の短縮ならびに人件費の効率化を図るうえで、ペーパーレス化を念頭に置きつつ、オンライン家庭教師、を実現することが狙いであった為だ。仕掛けと仕組みと設定が対を無し、実現させることが出来た就業環境です。この取り組みは一石三鳥以上のモノになる良いアイデアです。棚牡丹効果としては各スタッフの作業スピードが思いの外増加し、各種情報の共有認識を容易にすることが出来るようになりました。

そうそう!、単に「ペーパーレス」とは言えども、お客様に対してペーパーレスなんてことは一切有り得ません。言葉そのものを偏った角度で捉え勘違いしちゃっては仕事人間としてダメダメです。ペーパーレス化を図るからお客様へは書面を一切出しません!、というのは自分勝手でヘンテコな解釈です。私が考えるペーパーレス化とは、オフィス間スタッフ間のペーパーレス化、というコトであり、これはお客様やお取引様に対して間接的ではありますが大きな効果に成り得ます。打合書、提案書、報告書、という受験塾家庭教師3つの神器をより綿密に錬磨し、より迅速にお客様のお手元へ届けることが出来るようになりました。これは信じられないかもしれませんが、会社パソコンとしては私が使っている1台と予備の1台、そしてスタッフから買い上げた1台しか存在していません。実のところこれだけで十分なんです。恐らくパソコンで繋がるネットワークよりも優れたネットワークを創り出すことが出来たはずです。iCloudとiPadと知恵と努力と節約と設定と格安で、こんなにも楽チンで効果的な環境が出来たのは本当に成功でした。この取り組みを実現させる中で、オンライン家庭教師、のコンテンツを容易に築くことが出来ると気付いたんです。

以前からインターネット上でも家庭教師サービスを提供出来ないものか、と実のところ指をくわえて思案しておりました。確かにスカイプを利用したサービスは世の中に存在しておりましたが、備品を揃えたり、設定したり、環境揃えたり、、、みたいな煩わしい事が多く有り過ぎるので、今算入しても単なる二番煎じでしかなく、受験塾家庭教師らしくありません。さらに若干、安定感にも欠けるので、これではお客様の為にもなりません。インターネットで家庭教師やってる!、という自己満足で留まってしまいます。

トツゲキ人生「突如」

トツゲキ人生・シーズン3

法人成りに伴い、手元にある体力を余す事無く個人事業から法人へ注力していた11月まで後残り1週間程に差し迫っていた頃、いつものように月次会計報告を税理士渡部先生の元へ提出に伺った時の事だった。個人と法人どちらも年末調査を行う必要があったので、委任状へのサインが必要となり、もちろん快く承諾し捺印をしていた。そして全ての書面に捺印し、少し雑談をしていた時、そこでハッとする出来事が起こった。

税理士渡部先生いわく、資本金はどうやって準備しましたか?!、とりあえずマイナスベースでのスタートですね!!。突然の質問に私のちっこい頭の中では程よくパニッシュ状態。「資本金」という概念を事前に十分理解にしていたはずだが、資本金の準備の仕方に若干問題があったようで法人成り早々、いつもの如く優しくご指摘を賜った。とにかく突然のことで頭の中では先程の疑問符が右往左往し続けている。もちろんスグに説明を願い、一様の理解を辿ることが出来た。手元にある資金を「資本金」とするのは好ましくないようで、個人の事業資金ではない個人の資金を準備したうえで、資本金に充てる必要があったのだ。頭の中も手元の資金も法人の資本金も何もかもがゴチャッとなっていた。いきなり出没した大きな勘違い。法人成りの折に準備した資本金の経緯に甘さがあったのが今、明るみになってむしろ良かった。例年、微弱ではあるものの創業当初より右肩上がりの業績を果たす事が出来ていたので、特に気にしなくて良いムードのようなのが幸いである。一先ずここは安堵感は得ることにした。ただ会社が私に借金をしてる、という事実を理解して今後、改善すべく改善し、そのままにしておくならば、そのままにしておくことにした。特に急ぐことは無い。とりあえず訳が分かるが訳が分からないまま、税理士渡部先生の指示に従うことを心に決めた。餅は餅屋に任せるべきだ。先生からも、1年ぐらい経てば見えてくるから大丈夫だよ!、という御言葉を頂いたので大船に乗ったつもりで今後とも勉強させて頂くことにした。恥ずかしいやら情けないやら安心したやら、何とも複雑な気持ちを持ちだ。

1ヶ月というトンネルも程よく開けてきて、怒濤のような動き方も一様に落ち着きを取り戻す事が出来ていた矢先、大きな贈り物が我が家?我が社?に届いた。うん?!、何だろう?!、と思って中身を確認した途端、体中に電撃が走り度肝を抜かれた。法人成りのお祝い、として胡蝶蘭がハコの中にギッシリと詰められていたのだ。間違い無く真心の塊である。宛名を確認し再び震えが走った。神戸市W様からの贈り物なのだ。無意識の内に次の瞬間には、携帯電話を片手に早々とコールを鳴らしていた。嬉しさと感動と今まで自分の不甲斐無さがスクランブルされたような感覚に陥いり手が震え、目からは涙が溢れていた。受験塾家庭教師だけでなく私、和田成博の良い所、良くない所を隅から隅までご存知のお客様であり、何よりお得意様からの評価なのだから無理もない。行動こそが言葉以上に、文字以上に遥かに尊い。私達に対する評価であると受け止めている。絶対にお客様を後悔させてはいけない。その為にも今まで以上に価値を磨き、そして他社を圧倒するような環境を築いていかねばならない。いつまでも個人の時と同じような感覚を以て仕事に打ち込んではいけないのだ。気持ちがまた新たに引き締まった。この機会は言葉では良い表すことの出来ない程、素晴らしい。御蔭様で2012年10月を滞り無く締めることができ、2012年11月を晴れて迎えることに繋がった。『ようこそ!、新しい受験塾家庭教師へ!、お客様皆様方の無理難題をどうか私達にご遠慮なく打つけて下さい。大切な御子様達の未来を一緒に創ってまいりましょう!』、私達には私達にしか出来ない仕事があることをお客様皆様方が教えて下さることを私達は知っています。

トツゲキ人生「出航」

トツゲキ人生・シーズン3

法人化を経てヤルべき事が沸々と頭と周囲から縦横無尽に湧いてくる。10月というたった1ヶ月もの間に、出来る限りスムーズに何もかもを引き継いでいく、というコトを最優先課題として手当たり次第、着手する。全ての段取りを滞り無く完了させて11月からは「受験塾家庭教師」事業を法人へ確実に引き継ぎ、運営せねばならない。今まで味わった事の無い忙しさが押し寄せてくるのは必至であった。

まず最初に法人として行った仕事が、今後とも受験塾家庭教師に関わって下さる皆様方へのご挨拶状を作成し発送することだった。お客様に混乱を招かせない為にも、社内における受験塾家庭教師の位置付けであったり、法人が行う各種事業の簡単な説明であったり、私自身のポジションであったり、そんなアレコレをお知らせする必要があったのだ。完了後、間髪入れず次なる対処に勤しんだ。契約関係の名義変更、権利関係の譲渡、官公庁への申請や届出等の手続諸行が怒濤のように押し寄せていた為、早急に1つ1つ丁寧に対処した。流暢に構えていることなんて出来る訳も無く、法人印鑑証明書、履歴全部証明書といった書類をもらう為、これ程までに法務局へ何度も何度も足を運んだ。法人を設立する、というコトを自ずと理解することが出来る良い機会であっただろう。これらの諸行を経て次は、手続関連の書類を各所機関へ送付し回答を得る束の間に、新しい名刺、を創ることにした。 受験塾家庭教師で使っている事業名刺ではなく、株式会社 profoundly creative device(pcd inc.)で使う法人名刺である。受験塾家庭教師名刺を作成した際の反省を活かし、少しだけフォントを大きくすることにした。思い立ったが吉日、即時早急に対応すべく徹夜でデザインを煮詰め、直様発注を完了させた。コレをやったら次はアレ。アレの最中に次はソレ。もう本当にそんな事の繰り返しである。これが本当のテンヤワンヤなのだろう。やるべき事が多ければ確認作業も、もちろん多い。それに比例して細かなミスや足らない認識も必然的に多くなっていた。トライ&エラーの繰り返しで、それらを1つ1つ丁寧に処理していくしか無かった。本気で起業するなら個人で事業を起こすよりも、最初から法人で事業を起こす方が、よっぽど楽チンであると悟りながらも結果オーライに過ぎない。そんな事言っていても仕方が無いことで、頭と体と時間をコントロールせねばならない。1つ1つ蓋を開ける度に様々な失敗を見付けては対処する、という繰り返し。まるで1日が1日で無いような日々を過ごし、何時如何なるときも頭はパンパンだった。多忙を期しながら10月も中旬ともなると、とりあえず先を見通せるだけの手続関連やお客様お取引先様へのご挨拶等を完了することが出来るぐらいにまで落ち着いた。9月に事前段取りを整えていなければ、こうは順調にいかなかったはずだ。

一難さっても休む事無くさらに動き続けた。一先ず次なる作戦の完了リミットを2週間以内と自分の心中で決め込んで、今度は前々からやってみたかった別事業2つの準備を整えるべく身辺構築に勤しんだ。これは法人じゃないと出来なかった事なので、楽しさ半分オモシロさ半分である。最初はApple、Yahoo!、Amazonそれぞれで共通の法人アカウントを紐付けて、これで1ブロックが完成した。次にIKEA、クロネコにも同様の共通アカウントで紐付けて、これで2ブロックが完成した。そして最後にSMBC、JNB、JCB、ゆうちょ、野村、MPといった各種金融機関にも紐付けて、これで3ブロックが完成した。これでアイデアを乗っける土台が整った。早速、構築した土台を試験的に活用すべく、この機会に前々から考えていたクラウド環境を導入することにした。もちろん弊社スタッフの就業に関わる手間隙を少しでも解消し生産性を向上させるためだ。まずは社内アカウントを元にAppleアカウントを設置する。そしてネットオークションとAmazonを利用し価格帯と納品時期を見比べて必要備品を超格安に絞り込んで発注。手数料と一番早いタイミングを考えて早々に決済を完了し、納品タイミングを一元管理。早くて翌日中、遅くても向こう2日程で全てを揃えることが出来ると判明。その結果、導入に要する費用はiPadと付属品その他諸々全て含めても3諭吉以内。間違い無く定価の半値以下であり、納品は翌々日に全て導入させることに成功したのだ。世の中に存在する強みを寄せ集めて、人間であるからこそ工夫すれば、特に費用を掛けなくてもオリジナルで物流システムを構築することは出来る。まだまだスタイリッシュに磨く必要はあるが一応、土台としての成果を大凡果たせた、と言っても良いだろう。

トツゲキ人生・シーズン2

トツゲキ人生・シーズン1・『大学卒業、無収入、晴れて結婚、我が子誕生、失敗連続、家を買う』

01・トツゲキ人生「一歩」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11559

02・トツゲキ人生「岐路」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11582

03・トツゲキ人生「若葉」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11610

04・トツゲキ人生「折込」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11617

05・トツゲキ人生「機転」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11637

06・トツゲキ人生「初戦」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11712

07・トツゲキ人生「解明」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11731

08・トツゲキ人生「接続」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11783

09・トツゲキ人生「設定」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11801

10・トツゲキ人生「検索」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11806

11・トツゲキ人生「売買」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11830

12・トツゲキ人生「屋号」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11866

13・トツゲキ人生「奮起」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11902

14・トツゲキ人生「猶予」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11929

15・トツゲキ人生「鮮明」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11960

16・トツゲキ人生「段取」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11974

17・トツゲキ人生「逆風」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11987

18・トツゲキ人生「兆候」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12005

19・トツゲキ人生「紹介」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12041

20・トツゲキ人生「連動」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12052

21・トツゲキ人生「決意」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12066

22・トツゲキ人生「親父」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12082

23・トツゲキ人生「地図」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12088

24・トツゲキ人生「明暗」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12111

25・トツゲキ人生「修正」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12126

26・トツゲキ人生「土俵」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12141

27・トツゲキ人生「原点」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=12166

トツゲキ人生・シーズン2・『節約、広告、投資、行方不明、商標、調査まみれ、出会い、法人化』

28・トツゲキ人生「汽笛」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=13474

29・トツゲキ人生「一貫」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=13474

30・トツゲキ人生「入園」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=13634

31・トツゲキ人生「外構」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=13697

32・トツゲキ人生「多重」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=13802

33・トツゲキ人生「報告」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=13905

34・トツゲキ人生「伝票」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=13967

35・トツゲキ人生「発送」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14019

36・トツゲキ人生「新設」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14083

37・トツゲキ人生「開封」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14171

38・トツゲキ人生「価値」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14225

39・トツゲキ人生「告知」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14302

40・トツゲキ人生「長男」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14407

41・トツゲキ人生「一喝」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14471

42・トツゲキ人生「断腸」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14563

43・トツゲキ人生「命日」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14765

44・トツゲキ人生「熱望」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14870

45・トツゲキ人生「異端」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=14937

46・トツゲキ人生「開設」 http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15002

47・トツゲキ人生「自負」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15095

48・トツゲキ人生「投資」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15180

49・トツゲキ人生「厚生」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15311

50・トツゲキ人生「人間」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15420

51・トツゲキ人生「特許」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15521

52・トツゲキ人生「精鋭」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15620

53・トツゲキ人生「広告」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15714

54・トツゲキ人生「機会」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15714

55・トツゲキ人生「贅沢」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=15964

56・トツゲキ人生「具現」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=16040

57・トツゲキ人生「封筒」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=16116

58・トツゲキ人生「無知」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=16623

59・トツゲキ人生「神戸」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=16754

60・トツゲキ人生「困難」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=16879

61・トツゲキ人生「調査」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=16981

62・トツゲキ人生「士業」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=16981

63・トツゲキ人生「緊張」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=17063

64・トツゲキ人生「納付」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=17206

65・トツゲキ人生「背筋」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=17271

66・トツゲキ人生「審査」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=17464

67・トツゲキ人生「不明」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=17556

68・トツゲキ人生「年健」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=17683

69・トツゲキ人生「錬磨」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=17820

70・トツゲキ人生「突然」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=17956

71・トツゲキ人生「病院」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=18097

72・トツゲキ人生「直前」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=18164

73・トツゲキ人生「印鑑」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=18284

74・トツゲキ人生「法人」http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=18334

トツゲキ人生「法人」

それから1、2日程してから印鑑屋さんが血相を変えて連絡してきた。恐らく徹夜有り気でヤリ直してきたのだろう。職人さんにとっても生まれて初めての1本であったからこそ無理もない。私自身、終わったハプニングには然程、気にも留めていなかった事もあって、普段通り冷静な電話の応対。そして即日お昼過ぎに取りに伺って無事、事なきを得た。これで法人化に向けての段取りが全て滞り無く整ったと言える。

印鑑と通帳を揃えて西村先生との申請直前最後の打合に臨む。前回起きた印鑑の一件を真摯にお詫びし、全ての段取りが整ったことを報告させて頂いた。その後スグに前回同様、1つ1つの書類に押印。その間、期待と不安で胸が張り裂けそうだった。会社設立の準備が整う瞬間を目の当たりにしているのだから無理もない。押印もスグに完了し、今後の段取りを説明頂くこと30分程度。ドキドキしながら先生の話に緊張集中。これで設立に関わる全ての段取りが完了した。後は先生に全てお任せし、私は来るべき日以降の段取りに備えることにした。法人化することで必ず起こり得る事象として大変なのが、名義変更やら各種手続関係の変更だ。法務局で登記簿謄本や印鑑証明を揃え、それらを片手に税務署で個人事業の廃業届出を提出したり、年金機構や兵庫労働局で事業引継を行ったり、仕事で使っているモノ大凡全てを会社名義に変更する必要がある。それらばかりでなく細かいところで言えば、士業の先生方との契約関係、労基署への申請、自動車や保険の名義変更、携帯電話やセキュリティー契約やカード類等の支払先の変更ならびに使用者変更、その他諸々の各種手続が必要となる。これらを取り零し無く1つ1つ丁寧に全て対処しなければならない。とても気の遠くなる話だ。法人成りを果たしていないのに、この時既に洗礼を浴びているような気分だった。あまり細かい事を考えて臨んではいけないよ!、と各種方面からアドバイスを頂いていたが、やはり細かい事を考えて臨んでしまう性分はそう易々と変わらない。仕事に没頭している状況が何よりも心地良くて、忙しく無いと不安になるのだ。無ければ見付け出し、それでも無ければ創り出す。仕事を生み出す連鎖とはそんなものだろう。

いよいよ2012年10月01日(月)がやってきた。西村先生から微笑ましいお言葉で一報を頂き、ようやく法人化を実現することが出来たのだ。これが株式会社 profoundly creative device の誕生である。有言実行を果たすことができ、事業コンテンツの具現化を図ることに成功。学生時代5年間の下積を経て2003年4月に[個人]として「受験塾家庭教師」を資金が全く無い状況からスタート。以後、多くのお客様ならびに士業の先生方やお取引先様、そしてスタッフみんなの御陰で、10年6ヶ月の歩みを全うすることが出来ました。これは私1人の力では到底、成し遂げることの出来なかった現実と言えます。今後は[法人]として「受験塾家庭教師」を代表取締役という立場から運営してまいります。もちろん感謝感激の気持ちを念頭に様々な諸行に猪突猛進で突っ走り、如何なる困難にも逃げずに立ち向かい乗り越えてまいる所存です。受験塾家庭教師をどんどん扱き使ってもらいたい!、と心の底から願っています。まだまだ勝負はこれからです。

トツゲキ人生「印鑑」

司法書士西村先生に提出する為の書類群を即翌対応で整えて、税理士渡部先生にも様々なアドバイスを賜ることが出来た。いよいよ後残す段取りは、印鑑の仕上がり、を待つばかりとなった。印鑑屋さんからは、週末土日で仕上げます!、というコトを聞いていたので火曜日午前中に取りに伺うコトを約束していた。とても順調だ。自分1人の力では、こうもスムーズに段取り良く進んでいなかっただろう。

いよいよ約束の火曜日。午前中には弁護士兵頭先生との打ち合わせ、午後からは司法書士西村先生との打ち合わせがそれぞれ設定されていたので、月曜日夜から緊張しっ放しであった。早朝、印鑑屋さんの開店と同時に、おはようございます!。約束通り、会社印、認め印、銀行員それぞれを受け取った。一先ずこれで本日打ち合わせの準備物が全て揃ったことになる。念願叶った気分であった。余韻に浸りながらも足早に午前中打ち合わせに赴いた。弁護士兵頭先生との打ち合わせでは、法人化に伴う就業関連の様々なことを勉強させて頂いた。労働基準法の奥深さを痛感し、自分が今まで創ってきた環境を一掃。新しい就業形態を見出だすことが出来た。刻一刻と法人化への準備が整っている、と肌身で実感していた。私の頭もパンパンとなったとこで、午前中の打ち合わせが完了。一旦、昼休憩を挟んで次なる打ち合わせに備えることにした。

次なる打ち合わせ場所でもある商工会議所には、定刻15分前に到着した。駐車場に車を停めて落ち着こうとしたが、やはり落ち着かない。とりあえず居ても立ってもいられないので時計を5分進めて、本日はこの通りに行動するぞ!、と心に決めて5分前にノック。心臓バクバクで何とも言えない緊張感が自分の頭と心の中で行ったり来たり。緊張からか、辿々しいご挨拶となり着席した。先生に幾つか勉強させて頂きながら、何枚にも及ぶ書類群に押印していく。初めて見るモノばかりで圧倒されながらも、押印はどんどん進んでいく。こんな光景を後どのくらい目の当たりにするのだろうか?!、という自問自答しながらも押印は最終局面に入っていった。そして全ての書類に押印が完了し、再び1枚1枚丁寧に書類を確認していた時、目を疑うようなハプニングが起きた。印鑑に彫ってある社名のスペルが間違っていたのだ。確かに印鑑を受け取りの際に確認し損ねていた自分が存在していた。それが先生の前で、とんだ赤っ恥をかいてしまう、という事態を招いたのだ。同時に腹の中で何かが煮え滾る感情が沸々と湧いていた。とは言え、顔に出してはいけない。とにかく取り繕うしかなかった。沈黙と焦りが先生のオフィスに張り巡らされていた。とにかく印鑑押印はまた後日改めて行うコトとなり、先生の段取りを乱してしまった申し訳無さ、と自分への不甲斐無さがスクランブルされた何とも言えない気持ちとなっていた。

先生のオフィスを後にして、印鑑屋さんへスピードで跳んで行った。印鑑の字が間違っているので直ちに直して下さい!、という物静かな一言。ただそれ以外の言葉は何も出てこなかった。烈火のような鬼の形相というよりも落胆した冷やかな表情だったに違いない。雨降って地固まる、という言葉を心の中で何度も、何度も呪文のように唱えていたコトを今でも覚えている。印鑑屋さんからは、今まで数万本以上を彫って来てこんなコトは初めてだ!、という言葉。この言葉を耳にした途端、何処と無く穏やかな気持ちが戻り、明るい光を感じた。とりあえず時間を掛けて丁寧に直して下さい!、と軽い面持ちで告げ、全てを許すことにした。何万本の中の1本になったのだから、改善出来るハプニングならば善くも悪くもポジティブに考えるべきだ。

トツゲキ人生「直前」

いよいよ法人化も直前となる9月早々、司法書士西村先生からも連絡を頂き、事前打ち合わせの日取りを設定させて頂いた。それまでに準備しておかないといけないモノとして、事業目的、資本金、印鑑、証明書、住民票、通帳等々が必要であるコトを教えて頂いた。電話口だろうと何だろうと先生と話をさせて頂く折は緊張以外の何ものでも無い。如何せん初めての事ばかりであった為、不安と期待が入り混じるのは止むを得ない。先生方はとても頼りがいがあり、とても強い存在。けれども当の本人の私は、あんまりシッカリしていない。だからこそ極力ケアレスミスの無いように真摯的に対応しなくてはいけないのだ。自分の事で周囲の先生方が全力を尽くしてくれるのだから足を引っ張るような余計な迷惑(時間的制限が起きる事象)を掛ける訳にはいかない。そんな訳で日程表と睨めっこしながら5W1Hを敢行し、2時間程度のタイムリミットを設定し即日早速、準備を整えることにした。

事業目的は7月8月の時点で既に完成させたモノがあるので準備オッケー!、資本金も新しい口座を開いて動かさない状態で保存しているので準備オッケー!、個人実印は既に手元にあるので準備オッケー!、印鑑証明と住民票は即入手することが出来るので早々に準備オッケー!、これで後は、会社の印鑑類を準備するだけ、となった。そこで印鑑証明と住民票を手に入れた帰りに三田市役所近辺の印鑑屋さんに伺った。善は急げである。徒歩5分、印鑑屋さんに到着。扉を開けて自己紹介。そして本題に入る。株式会社を設立するんですがどのように注文させて頂ければ良いのか分からないので教えて下さい!、この第一声から会話は始まった。会社を設立する際に必要な印鑑は、極端に言えば1つでも大丈夫らしい。けれども大切な印鑑であるが故、セキュリティーのことを考えると3つ程、準備しておく方が良いようだ。必要なものは会社印、銀行員、認め印(いわゆる角印)。後は職人さんの言われるがままに飲み込み、ツベコベ言わずに即現金前払いでキレイサッパリ。これが仕事の流儀である。印鑑が出来上がるには3、4日程度の時間を要するので一先ず待機となった。翌週には司法書士西村先生との打ち合わせも控えていたが、何とか間に合いそうなので安堵し、印鑑屋さんを後にした。

さらに次は税理士渡部先生の元へ直報告。前々から電話やメールでは伝えていたものの面と向かって報告するのは今日が初めてである。今後変化する会計上の云々に対して善処頂く為、ご相談日時の設定をさせて頂くべく、ご相談させて頂くことにした。「いよいよ法人化ですか?!、オメデトウございます!!、分かんないコトがあったら、いつでも何でも聞いて下さいね!!」、、、先生のこの一言に幾度と無く甘えてきた。立ち話であったが少しだけ尋ねてみた。法人化に向けて何か特別ものを準備したりする必要はあるんですか?、その質問に対して先生いわく「特に事前準備は必要無いけど設立後、少し大変だよ。準備が必要なモノはまたコチラで準備しておくんで設立完了したら教えて下さい!」ナルホドな感じだ。税務関係は設立前が大変じゃなくて設立後に大変なことがやってくるようだ。これで設立前の準備としては何となくイメージが湧いてきた。司法書士西村先生との打ち合わせに赴き、登記書類群を提出する。そして法人設立の完了報告以後、税理士渡部先生に報告する。これで登記関係、税務関係それぞれの段取りが整い、法人化を成し遂げたことになる。今後どんなハプニングが起きるのか、がとても楽しみである。

トツゲキ人生「病院」

とにかく出来ることなら手術をしてでも早急に解決して欲しかった。懇願すべく掛かり付け医師に話をしたけれど、薬で治る可能性から様子をみよう!、と告げられ意気消沈。とは言っても先生の前向きな配慮には大変感謝している。しかし今は一刻も早く体調を元に戻したかったのだ。自分の中で万事休す。確かに、手術をしてでも早く治して下さい!、と衝動的になって慌ただしく掻き立てても良くはない。とりあえず一週間程してから後日また伺うことにした。

局部からの痛みではあったが身体中至る所で激痛が走っているような感じを受けていた。それも時間を追う毎に激しさが増しているようだ。耐えられない程に痛くなったら迷わず鎮痛剤を飲んでも良かったが、飲んでもしばらくは凌げる程度で、そう易々と痛みから解放される訳もなく悶々と過ごしていた。当然の如く夜も寝れない。寝れない!、からと言って仕事をしようにも頭が働かない。正に病状最悪である。1分が1時間にも思えるような日々。寝れない一夜を過ごした翌日、さすがに耐えられない。当然の如くお盆休みも週末休みも吹っ飛ぶ。翌週には仕事のコトもあったので再度、先生に懇願すべく病院へ連絡。すると衝撃的な事実が自分の前に立ちはだかった。なんと驚いたことに、掛かり付けの医師が休み、なのだ。こんな一大事な時にマジですか?!、もうそんな気持ちである。既に冷静さは失われていた。いけない、とは思っていても痛さから解放されたい。藁をも掴む思いとは正にこのコトでだろう。病状を少しでも良くしたかったので、自分の人脈ネットワークを徹底的なまでにフル活用し、様々なアドバイスを掻き集めて実践した。気が付けば地獄の一週間も早いモノで、アドバイスの効果と処方された薬の御蔭で感じる痛みが少しずつマシになっていた。もちろんだが仕事に行けるぐらいにまで回復。誰にも気付かれずに、お客様にもご迷惑お掛けすることなく乗り切った。

先週に予約した精密検査当日。午前中からバタバタである。病院に着くとスグに検査が始まった。今まで受けたことの無いような検査ばかりで緊張の連続だ。ただ思いの外スムーズに検査が進んで、待合室に入ってから10分程してから先生の合図があった。とりあえず一週間の諸症状をマトメたファイルを握り締め、先生に提出すると同時に、手術はしなくて済むよ!、という第一声。病状悪化の寸前で安定値を取り戻したから手術の必要性がない、とのコト。信じられない一週間を過ごした介があったのだ。ただ向こう5年10年を要して食事制限と体質改善が必要なので、栄養士さんと話し合うことを勧められて診断は終了。ここ一週間は怒濤のような治癒大作戦であった。この機会に健康について精一杯考えてみた。自分が想像している以上に日々、酷使していた由縁だろう。もう若くないのだ。若さを取り戻すべく体質改善を図る為にとにかく運動するコトを決めた。学生時代の献立を思い返しながらカリキュラムを構築し、とにかく仕事が混雑するまでキチンと毎日継続する、という目標も立て、善は急げとばかりにネットでシューズを物色。そして大阪心斎橋から即日調達した。

エクササイズ最初の日。自分が立てたカリキュラムに従って意気揚々と運動を始めたまでは良かった。ラジオ体操から始まり柔軟体操、そして基礎体力運動を経てロードワークで終わり。イメージトレーニングもバッチリ。我ながら良い献立だ、と自画自賛。いざ始めてみるとなると、ラジオ体操の段階で息があがり、柔軟体操でも体がガチガチ。昔はこんなんじゃなかったのに、と小さく愕然。何とかロードワークまでの運動を完了しロードワーク開始。この時点でもうヘトヘトである。距離にして高低差のある2km。正直言ってそんなに大したことはないはずだった。そしていよいよヨーイドン!!、とばかりに快調スタート。調子に乗って跳ばしていると身体の中で、プチッ。どうも左足に重い痛みを感じる。とりあえず走っちゃいけない感じの痛みだ。マジで痛い。いきなりテンション下がって初日だけはウォーキングに変更。それでも痛さは拭えない。一先ず無事?に初日を終え、明日に備えて近くの整形外科で診てもらうことにした。また病院へ行くハメになってしまうとは、なんて情けないのだろう。診断の結果は、急に運動をしたことにより左足後ろにある小さい筋が切れた、ということで全治2週間。法人化を目前に控えているのに、もう本当に踏んだり蹴ったりだ。

トツゲキ人生「突然」

いよいよ西村先生からタイミング良く連絡が入った。法人設立1ヶ月ないしは2ヶ月前ぐらいに連絡を頂ける事になっていたので、いよいよその時が来たか?!、という感じだ。不安と期待が入り混じる何とも言えない心境。打ち合わせに入る前の準備段階として諸々の確認作業が進んでいく。正式な会社の名前や住所、そして代表者の名前や住所といった当たり前過ぎる内容から始まり、事業目的や発行可能株式総数といった聞き慣れない内容に至るまで、幅広く1つ1つ丁寧に説明して下さり進めて頂いた。確認作業も一様に完了し残すところ後、事業目的を決めるだけ、となっていたコトもあり先生からも、時間はまだまだあるし分からない事があれば何でも聞いて下さい!、というお言葉を頂戴していたので、事前に吟味に吟味を重ねていた事業目的を伝えた。いよいよ役者が揃った感じだ。先生の雰囲気からそう捉えても可笑しくない様子が伺える。ココまで来るのに右往左往、四苦八苦、諸々事態は数え切れない程、たくさんあった。それも今となっては良い経験である。直ぐ目の前まで、やってきたのだから先生様々だ。

法人化への段取りも決まり、理念・概念・心得も決まり、求人募集も集大成を迎えることができ、事業目的も明確化できた。それに税務調査や年健調査といった調査まみれの半年を脱し、行方不明社員への対処も一様に完了し、お客様の入り具合も幸いにしてほぼ満員。昨年の反省で熱中症予防も良い具合に出来ていた。一区切りついたので心の中で、フゥ~~~~~ッ!!、とした途端、お盆休みも吹っ飛んでしまう出来事が起きた。ただこの事態は言うなれば不幸中の幸い。なぜならお客様に一切ご迷惑を掛けずに済んだからだ。緊張の糸が切れると体調に異変を起こす年齢になってきていると自覚した瞬間だ。

お盆休み初日早朝に突然、腹痛のような何とも言えない激痛を身体内部から感じる。吐き気は無いが熱もあり変な汗が身体の各所至るところからでる。立ってられないし座ってられない。勿論、ジッと寝転んでなんてもいられない。どうしても脳裏に過るのは仕事のコトばかり。とにかくお盆休み中に治さないといけない!、そんな使命感に差し迫られていた。早速、近くの救急病院を調べて即連絡。普通なら救急車を呼んで、どうこうするだろう。けれども意識さえあれば救急車を呼ぶ必要なんてまるでない。身内の者に送ってもらえば良いのだ。いなければタクシーでも何でも呼べば良いだけ。幸いにして三田という土地柄もあり、半径15分以内に幾つか病院も存在している。この時ばかりは住み良い三田を感じた。

そんな流暢なコトを考えている間にも病院に到着。さすがに立てないので家内の肩を借り這いつくばるようにして病院へ入り、倒れ込むようにしてベッドイン。スグに診断が始まりレントゲン、そして点滴へとパパッと検査が進んでいく(非常事態なのは一目瞭然)。簡易的な検査が進んでいく内に、恐らく?!、と思われるコトが判明。病名を耳にした折、スグに生きるか死ぬか、というものではなく、改善改良を行えば治る、という状況に一先ず安堵した。しかしながら専門医にキチンと看てもらわないといけない為、紹介状を書いてもらって、鎮痛剤を処方してもらい帰宅。点滴の効き具合がすこぶる良い感じであったコトもあり、食欲はそこそこあった。とにかくお盆休みの間に何が何でも自由に動けるまでには回復させなければならなかったので、症状タイムスケジュールを最初から書き留めることにして、次の日朝イチに病院予約を完了させた。その時の行動力は半端じゃなかっただろう。本当にもう必死なのだ。

トツゲキ人生「錬磨」

雲を掴むような思いで四苦八苦しながら、今まで自分が導き出してきた求人内容やシステム構造は、満更でもない、という事を年健調査で確信することが出来た。そのうえで、さらに求人内容のブラッシングを掛けるべく、とことん知恵を振り絞った。そうこうしている内に新しいスタッフが1人増え2人増え、以前のような活気を取り戻すことが出来つつあった。何とか1ヶ月足らずで行方不明社員の空けた穴を塞ぐ事が出来た。これは不幸中の幸いである。今の現状でも募集を掛ければ、スグに人を募ることが出来る、と分かった。けれどもコレで甘んじてはならない。いつ何が起きるか分からないからだ。安堵を以て休んでいてはならない。限界に挑み続けるべきである。そんな訳で直様、取り組む事にした。

まずは日程表と給与の結び目を強くする為、残業代の支給方法を労働基準法に当てはめて適正対応することにした。直行直帰であるからこそ「妥当性」という概念は必要条件となるだろう。社会通例一般的という事を原則とすれば問題無いはずである。支給の方法を考えながらも同時に人件費の節約も考えた。もちろん状況如何では残業を発生させねばならないケースもあるだろう。ただ節約に隠されているのは、賃金効果だけ、ではない。スタッフの心に余裕を与えることが出来るのだ。これは目には見えない大きな価値と言えよう。懐と心のバランスがとれていれば、スタッフ本人だけでなくお客様や会社にとっても安定した良い状態を継続させることが出来る。

次に休日を見直すことにした。週休二日制を導入している、とは言えども従来は平日を絡ませていた。ただこの度はその点を原則土日としたのだ。これは良い意味での挑戦であったが、勝算は無い訳でもなかった。成り立つ、とう自信が十分に存在していた。さらにお客様の都合ならびにスタッフの都合に合わせたカタチで以て、有給休暇を会社に申請することだって出来る。許可さえ降りれば「連休」だって見込めるのだ。原則土日の週休2日制で、さらに連休を見込むことが出来るのは大きな価値であり、スタッフを安定供給出来る、という面では会社としても大きな強みとなっている。また土日に関係無く働こうと決め込んでいるスタッフもキチンと残業代が支給されるので吉。もちろん割増賃金が発生するのだから、より一層ヤル気になるのは当然だ。休みたいスタッフにとっても、働きたいスタッフにとっても、双方共の価値を見出だすことが出来ている。

最後に経費立替金の該当項目を増加させる為、普段の通信費や車両ランニングコストだけでなく車検代金にも手を入れてやることにした。ただ全額という訳には当然いかない。それでも大きな部分で言えば、バッテリー代やタイヤ代なんていう項目でも会社が負担する構えを導き出した。ただし、事前相談無し、では受け付けすることは出来ないだろう。好き勝手な感じで私欲が含まれてしまい兼ねないからだ。この取り組みは、直行直帰という就業スタイルである以上、私用と仕事用がどうしてもスクランブルされてしまうので、働くスタッフとしては大変、助かるものになる。そればかりでなく会社にとっても実は大きな効果をもたらしてくれる。継続的な車両の維持管理をしなくて済むからだ。双方にとって旨味が存在する取り組みは、皆に良い効果を自然ともたらしてくれている。

以上3点の改善により受験塾家庭教師における就業環境で、さらなる飛躍を導き出す事が出来た。就業内容と求人募集を交互に手を入れ続けてきて早いモノで2年半になる。これこそが正に集大成と言っても過言では無いだろう。ここまでの道のりは平坦なものでは無かった。ただ今はその分だけ充実感を感じている。恐らくだが家庭教師業界でも羨むような就業環境を導き出すことに成功しているはずだ。素晴らしい人材を確保するには、それ相応のしっかりとした環境が必要になる。受験塾家庭教師だからこその人材は、受験塾家庭教師にしか存在していない。それが受験塾家庭教師の価値なのだ。