サバイバル1等賞「理科」

理科

夏休みを経て、右往左往しながらも夏休み明けテストも完了して、体育祭も終わり文化祭も終わり、やれ友達だ、やれ部活だ、と危機的状況に置かれているにも関わらず、高校生らしい相変わらずな日々を過ごしておりました。中間考査も大凡、2週間前に迫り、どんどん緊張感が高ぶる中、彼の言葉から少し疑問に思う発言がありました。最初のウチは、いつものようなワガママに過ぎない、と思っていましたが、でも少し温度差があったんです。

それは理科という教科(科目)の話なんですが、彼は会う度に、化学が、化学が、という不平不満を発しておりました。そこで、ふと気が付いたのは、化学という教科(科目)の設定がなかった、ということです。よくよく話を聞いてみると、やはりちょっと不思議な部分がありました。不思議、疑問、と気になると調べたくて調べたくて居ても立っても居られなくなるのが私の性分。

和田「化学?、理科総合やろ?、教科書と学校の問題集をやっといたらええやん。そんな難しいはずもないやろ!?」

お子様『先生、ちゃうで。そんなん言うても教科書1回も使ったことないもん』

和田「そんな事ないやろ!?」

お子様『だって、そうやもん。』

和田「ほんなら、何を使って授業やっとんねん?」

お子様『プリントだけやで。』

和田「え!?そうなん。プリント授業なん!?。ちょっと確認させてみてん。」

・・・沈黙・・・

和田「うわッ(汗)!?ホンマや。これ、理科総合ちゃうわ。化学や。」

和田「せやけど生物とか、物理とか、どっちかを1学期にしてんのとちゃうのん!?」

お子様『1回もしてへんで。』

ちなみにこの段階で2学期の中間考査直前。要するに6ヶ月もの間、「理科総合」のカリキュラムやのに「化学」の授業をやってる状況なんです。化学で1年間を終えようとしている雰囲気がバリバリ滲み出てる。恐らくのところ、生物、物理、の両分野を放置主義。ここに来てウヤムヤ状態で幕を下ろそうとする魂胆見え見え。これではさすがに痛過ぎる、とは言っても所詮、相手は県の教職員である。そんなに不思議な事でも無いし、驚くべき境地にも達しない。何度も言うが所詮、県の教職員だ。よくある状況であることは間違いない。ただ状況が状況なだけに、この土壇場で、彼にとってすこぶる苦手な化学を一年通して押し付けたらんといて下さぁ〜〜〜い(泣)、と心の底から願うばかりだ。これは正直たまらん。化学はアカンけど生物ならば物理ならば何とか凌げるのに、このままでは1年間ずっと化学をやり続けられた末に、良いとこ無しで有りもしない事実が作り上げられてしまい、その末に赤点を取る状況に陥ってしまう。今の状況からして、絶対に有り得へん話や。

ほんまに頼むから理科総合に従って生物と物理をキチンと対応してもらいたい。そもそもが化学の教師やから、物理と生物は知らん、って事なんかいな?!、ほんなら何で理科総合の授業を受け持つんや?!、人材がおらへんからかいな?!、それとも、しがみ付きたいからかいな?!、なんでや?!、直接会って聞いてみたいところだが煙に巻かれるのが関の山。時間が過ぎてしまうだけ。時間の無駄。とにかく化学という分野を早々に回避させて物理と生物のいずれかの分野に差し替えて頂くべく、何か良い方法は無いものか!?。せや、困った時の兵庫県教育委員会があった。確か◯◯市にも何かあったなぁ〜ッ!?、とにかく相談することにしよ!!

退学留年レベルからの脱却に必要条件となる赤点克服。もちろん理科総合も赤点。何とかすべく何とかする。何が起こるか分からんが何とかする。とにかく何とかしてみて、それでもダメなら、それでもダメでも、何とかする。赤点克服出来るまで動き続けなければ、彼は目標を達成できへん。だから私は私にしか出来ないことを何でもかんでもやってみる。私に出来ないことは、とってもたくさんあるだろう。けれども頑張る。とにかく頑張る。ただそれだけ。向こう岸から絶対に目を背けたらアカン。彼は、化学教師の身勝手なデタラメ渦中に埋もれてしまう。それではアカン。兵庫県立◯◯高等学校に通われている高校生の皆さんならば何となく事情は、飲み込めるのではないだろうか!?、正にそうである!!、この話は生徒間や保護者間では大きな波紋を生んでいる。要するに困った話なのだ。とにかくジタバタするしかない。

単純な話だが、こんな環境で赤点を獲得してしまったら納得がいかない。彼だけの問題では無いようだ。ちなみに1年生の2学期中頃で赤点に至った高校生が数十人以上もいる。早速、兵庫県教育委員会へご相談のメールをさせて頂くことにしよう。何とかせねば、ジタバタするしかない!!、※お話を伺った後、即時対応したのは、言うまでもない。

<<<兵庫県教育委員会総務課へのご意見/ご相談>>>

大変、お世話になっております。兵庫県で総合家庭教師業を運営している受験塾家庭教師の和田成博と申します。本件、お問い合わせ内容について、ご連絡させて頂く窓口が不適切な場合は、お許し下さい。ただ、この内容は、至急お伝えするべき内容であると判 断した為、ご連絡させて頂きました。実は、ここ最近、◯◯高等学校に通学している◯◯市、◯◯市在住の弊社のお客様数十名の方々から共通のお悩み相談 がありました。それは、理科総合Aにも関わらず化学Iらしき授業を教師独断で進めているようです。そりにより、授業&考査を放棄する学生達も全校の1割な いしは、2割程度いらっしゃるようです。子供達の為にも事実関係を究明頂ければ幸いです。

<<<兵庫県教育委員会事務局高校教育課からの回答>>>

お寄せいただきました件についてご返事いたします。「理科総合A」の目標は、「自然の事物・現象に関する観察・実験などを通して、エネルギーと物質 の成り立ちを中心に、自然の事物・現象について理解させるとともに、自然と人間のかかわりについて考察させ、自然に対する総合的な見方や考え方を養う」こ とにあります。「理科総合A」の学習を効果的に進めるためには、生徒の特性、学校や地域の実態等を十分考慮して指導計画を作成することとなっていますが、 ◯◯高等学校に確認しましたところ、現在まで物質の構成と変化等化学的な分野に時間をかけて学習してきたとのことでした。また、今後、資源・エネルギーについて学習する予定であり、その旨を生徒にも十分に説明すると報告を受けておりますので、ご理解願います。

といった回答を受けました。私にとって、この内容では、不十分でした。勿論ですが即時、電話を掛けました。

和田 「教科書の内容に従事した形態で進めなくても良いんですか?」

高校教育課『いえ。それは、ちょっと。。。まったく発展的な内容をしてはいけないという事はないというのは、理解して下さい。』

和田 「確かにおっしゃる通りである。まったく発展的な内容をしないというのは、おかしい。それは、理解出来ます。ただ、現状は、もっと深刻な状況なのです。特に学校教育に対して、どうこう思っている人間ではありません。本件は、小さな事ではあるように思えますが、放置しておけば取り返しの付かない状況にもなり兼ねません。ですから、それを未然に防ぐことが出来るはず、と考えておりますので、申し上げさせて下さい。現時点での教科書の内容と試験範囲は、確かに一致している。しかし、反応式の構成や物質量の計算、その他ヘス、ヘスの応用、中和滴定計算、等については、基本的な内容が今まさに出てこようとしているにも関 わらず、それ以前で消化している状態になっています。それもプリント授業で、教科書ベースに進める事なしに(ここは、生徒の言葉と配布プリントにより判明)。これは不自然な見解と言えます。それにより、鉛筆を放り投げて試験放棄を行う生徒も全体の1割近くいるようなんです。それは、試験受験者数の数字をご覧になればご理解頂けるはずです。」

高校教育課『うぅ〜ん、確かに教科書を使用していないのは、、、どうしてもらいたいですか?』※大変、丁重な物言いでした。

和田 「まずは、教科書を活用し、基本を定着させたうえで、発展的な問題にあたるべきです。常日頃からプリント授業では、困ります。。。泣」

高校教育課『それでは、高校側に連絡をとり、再度本件調査したうえで、改善してまいります。』

和田 「わかりました。何卒、宜しくお願い致します。」

この度の相談については、「兵庫県教育委員会事務局高校教育課>◯◯高等学校>学校長>教頭>学年主任>教科担任」というように流れていくんだろう。ここで気になるのは、事実関係を口頭で処理をする事無く、少なくとも1学期からの経緯(子供達の声、試験、授業、配布プリント、 小テスト、教科書の整合性)を精査し、確認していくかどうか、に掛かっている。面倒がらずに関係者が問題解決に一致団結して、全力で乗り出して頂きたい。そして学校の先生方にとって、子供達に、良い見本を見せる絶好の機会にしてもらいたい。失敗は成功のモト、この話をウヤムヤにする事無く取り組んで頂けるものだと期待している。

誤解をして欲しくないのだが、別に学校や学校教育、学校の先生方を否定しているワケでも、イチャモンをつけているワケでもありません。ただ、私からみても少なからずとも大きな問題に発展する可能性があるからゆえ、何かの改善に繋げたかった為、ジタバタしているだけ、の事なのです。ただ何もしなければ何も動きません。だから私は考えられる事は全てやってみる事にしています。勿論、保護者様達の安全を守りながら対応する事は言うまでもありません。確かに問題の根源にある本人が問題を問題として受け止めて、改善する努力を行わなければ、どうしようもないと言えば、どうしようもありません。赤点から逃れるために藁をもすがる思いでした。