(5)学習指導内容
2月14日に実施される、三田西陵高等学校子どもみらい類型。特色選抜試験に向け、小論文・志望動機・面接対策を行います。
体験授業では作文と小論文の違いをご説明しましたが、これまで本格的に「文章を書く」という練習をしたご経験がないということで、現在はまだ「何を書いたら良いのかわからない」という状況です。そこでまずは作文タイプの文章を書く練習から始め、(1)出来事やご自身の考えを引き出す (2)その中から何を論述の 中心に据えるか決める (3)文章全体の大まかな構成を決める という部分において力をつけて頂きます。特に、はじめは(1)の“引き出す” という段階で苦戦されることが予想されますので、私の方から質問を多く飛ばしてご自身の中にあるもの(経験・感情・考え)を引き出し、お子様ご自身にそれらを発見して頂くことによって、取り出し方のコツを掴んで頂きます。[(1)の段階に慣れてこられれば徐々に私からの質問を減らし、お子様の独力で作文のベースを作ることができるよう指導します。]
作文タイプの問題に慣れ、文章を書くスピードも増してきましたら、次段階として小論文の書き方に進みます。小論文は、ともすれば論拠をご自身やご友人の経験に拠ってしまうことが多いため、まずは与えられたテーマに対するご自身の意見を「論理的に」説明する練習が必要です。(小論文は、読む相手を納得させられる文章でなければならず、例えば反対意見の人が読んでも「なるほど、そうだな。」と納得してもらうためには、ご自身の経験でなく普遍的な理論を組み立てる必要があり、多くのお子様にはこの点が難しく感じられるところです。)これについては、予想される限りのテーマについてある程度考えを出しておくことによって、瞬発力を養います。また、作文と違って小論文の場合は「与えられたテーマに関する知識がなければどうしても指定字数分にまで話を膨らませることができない」という事態に陥る危険があります。従って子どもみらい類型に関連するテーマ(例えば待機児童問題や、保育所における安全性の確保など…)を中心として、他にも環境問題・少子高齢化社会・政治問題…といったテーマについて知識を広げて頂くための指示を随時行ってまいります。
なお授業の流れとしては、まず宿題にて課しておいた作文/小論文の添削と説明を私の方から行い、必要な部分をお子様から聞き取って補足した上で、次回までの宿題として書き直しを指示します。(これを、そのテーマの完全版と言える内容になるまで繰り返します。)同時に、新たなテーマを授業内で発表し、それについて大まかに考えをまとめるサポートをした上で、次回授業までに文章を書き上げる、といった内容を軸として進めます。最初のうちは1題仕上げるのに時間がかかるであろうことを考慮して3題/1週間程度の ペースですが、1月中旬あたりからは4題/1週間、2月に入る頃には1日1題程度のペースでこなすことができるよう、練習を積んで頂きます。
また面接対策についてですが、これに関してはあまり早く始めすぎることにさほどメリットはありません。それは面接で聞かれることが多い「その学校・そのコースを選んだ理由」「ご自身の長所・短所」「印象に残った経験」等々について、志望動機や小論文をある程度仕上げた段階の方がお子様の考えがまとまっているためです。従って面接対策の開始は1月下旬を目安とし、(15分×2セット)×授業3回 という形で行う予 定です。