トツゲキ人生「一貫」

毎日ブログ『トツゲキ人生・シーズン1』http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=11997

毎日ブログ『トツゲキ人生「汽笛」』http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=13474

そんな土壇場な状況に直面しても運だけは良かった。何かが何かを察知してかタイミング良く天使が舞い降りた。新聞屋さんだ。もちろん彼の口車にキッチリとサーフィンすべく意気揚々と談話に付き合った。今なら何ケ月分がタダやら何やら、1年契約がどうたらこうたら・・・。そんな小さい営業トークはどうでも良かったので核心のついた質問を投げ掛けた。もちろん身辺を静かに隈無く確認した上での話だ。

「何年分の契約が欲しいんですか?、、、」

「3年分です。3年分頂ければ3万円分の商品券も置いて帰ります、、、」

予想は大当たり。もちろん即OK。ニーズが一致した瞬間だ。棚から牡丹餅的な感じで商品券を手に入れることもでき、これで幾分かは持ち堪える事が出来た。当時の1000円札は1000円札以上の価値があった、と言っても過言では無かっただろう。例え商品券とは言えどもバカには出来ない。間違いなく切迫していたからだ。丁度そんな時、若いかれし20代前半の仕事無い時期と同様の光景を数年振りに思い出した。ただそんなに悲観的ではなかった。なぜなら、そんな状況を切り抜ける術や逼迫した生活と上手く付き合っていく方法を知っていたし、覚悟の決め方も学んでいたからだ。危機的状況ではあったもののある意味落ち着いていた。人間というのは成長する生き物である、と改めて実感することが出来たのだ。まぁ〜これからが勝負だ。今に見ていろ!!、という気持ちが不安や心配を押し退けていた。根拠なんて無かったが自信だけはあった。「家」という一世一代の大きな雨除けを手に入れる事が出来たし、「土地」という仕事スペースも確保出来たのだから贅沢を言っていてはいられない。しばらく大変なのは承知だ。

そんな状況でも仕事の上で絶対に変化させなかった事がある。それはお客様に対する交通費の改定だ。三田市へ引っ越してくる以前は、当然のように姫路や高砂、加古川、明石というような中播磨、東播磨で多くのお客様を抱えさせて頂いていた。時に遠いところでは神戸市の東灘区や北区においてもお客様を抱えさせて頂いていた。そんな状況が一変する事になったのだが私は、自分自身の環境の変化を大々的に伝える事はしなかった。むしろ自然な感じで皆様が気を遣う事の無いように伝えた。三田市へ引っ越しても中播磨や東播磨のお客様に対しては交通費を増額するなんて有り得ないと考えていた。いつもお世話になっているのだから当たり前のことだ。 また北区や東灘区といった三田市から極近い神戸のお客様への交通費は減額させて頂いた。三田市から通う事になり近隣となったお客様のお手元が少しでも軽くなるのは大変、良いことだ。しかしながら経営的な視点で言えば、交通費の改定をすべきだった、かもしれない。けれども、それは何だか違う感じがした。例え三田市から姫路市まで通っていたとしてもお客様に対して私の都合で迷惑なんて掛けたくない。当たり前のことだ。最初に決めた時の状況が姫路での仕事ならば、いかなる状況でも姫路から通っている状況のままで、何1つ変化させることなく責任もって遣り抜くのは当然だ。何1つ決めた事にブレてはならない。この経験と考え方がベースとなり、0円へのコダワリ!!、という構想が息吹を上げた。今となっては交通費0円、教材費0円、検定料0円といった幾つもの0円攻勢をキッチリ実現させることに成功している。広告の謳い文句としてではなく根拠と数字と戦略がスクランブルされて実現した仕組みなので絶対的な価値を宿している。