トツゲキ人生「一変」

どんどん背筋が整っていくことを日々、実感していた。この波に乗るべく無理をしてでも様々な福利厚生的な面の整備に務めることにした。そこで、まずは給与体系の整備だ。これは弁護士兵頭先生からご教授賜った事に従って基本給、残業代、賞与、昇給といった社会通例当たり前の制度を日程表に当てはめキチンと整えた。日頃から闘ってくれているスタッフさんの手元をより厚く、そしてより適正な配慮で以て日頃からの諸行に臨んでもらいたかったからだ。その為に必要な措置として正社員・準社員の各種就業規則を社内に反映させ、何もかもの契約書類を各スタッフに全て更新してもらい、添付書類の種類も増やし提出してもらった。家庭教師業という就業形態では恐らく有り得ない秩序が宿されている環境であろう。個人的には、家庭教師という職人を育てる就業形態である、と一方で認識している。

次に手当と費用について考え、支給方法にメスを入れた。これは税理士渡部先生からご教授賜った事に従って1つ1つの勘定を選別し、経費立替金、という名目であらゆる費用を経費支給することにした。これは直行直帰という就業スタイルであるからこそ成し遂げることが出来るものだ。会社から支給する金額が同じでも「手当」というだけで、いろんなバックグラウンドが芋づる式に付きまとう。よって「経費」として支給することで、見えない何かを抑えることが出来るのだ。これは事業所サイドにもスタッフサイドにも良い事いっぱい。言葉1つでぜんぜん違うのだ。そんな世の中は本当に上手い事出来ていると心から思った。とにかく働き易い環境、というモノをとことん導き出すべく、我が社の懐が空っ穴になろうとも何とかして整えまくり、1つ1つ順序立てて計画立ててタイミングを見ながら適用した。燃料代は実費精算、ただし私用を省くことが大前提。通信費は明細有り気で一律支給。オイル交換やバッテリー交換といった消耗費も全て該当箇所に従って実費支給することにした。動く、に関わる費用を可能な限り精算することにしたのだ。

最後に休日について考えた。年間休日数と有給休暇の兼ね合いを労働基準法にのっとり就業規則ならびに雇用契約書にも反映したうえで実現させることに繋げた。と言っても私の力では到底、導き出すことが出来ない。言うまでもなく全て弁護士兵頭先生によるご尽力によるものだ。本当に先生様々である。これで各スタッフも安心して休むことが出来るばかりだけでなく、タイミング如何では「連休」という夢のスパンを実現することも可能だ。もちろん、お客様にはご迷惑を掛けない程度で行わなければならないのは当然である。教育業界であるからこそ自分勝手に、休みたい時に休んでいては困るし、日頃より受験意識を抱えているからだ。そんな時期に無理を言う場合でも、事前に相談するよう心掛けているのだが、幸いにしてスタッフの方から声を掛けてきてくれたりする。本当に良いスタッフ達である。とは言っても中には、ルールだから発言で休んでしまうスタッフもいるのも事実。規則であるからこそ止むを得なくも歯がゆい心境は残る。ただほとんどのスタッフが公序良俗の範疇で動いてもらえるので大変、助かっている。

給与、経費、休日という3ポイントを先生方のお力で見直すことが出来た。正しく就業環境は一変した、と言える。かなり働き易くなったに違いない。そこで早速、求人募集を掛けてみて驚いた。求職者からの問い合わせ件数が以前にも増して殺到しらのだ。さらに年齢水準も下がってきた。けれども良い事もあれば良くない事もある。残念なことに待遇につられてエントリーしてくる人も増えたのだ。待遇に見合った仕事が出来れば良いのだが、出来ない者が多過ぎる。にも関わらずエントリーしてきて失礼なことばかり聞く始末。家庭教師の業界はどうしても、アルバイト、という考えが幅を利かせているようだ。